カラオケ選曲ミスでシラけた場を盛り上げた「歌詞カード付き替え歌」と「両家父親デュエット」
私の周りでは、結婚式の余興と言えばバンド演奏ですが、式場の都合上で演奏が不可の場合はカラオケが定番です。
余興のカラオケは、選曲を誤ると場がシラけてしまうことと、思い出作りの点で多少インパクトに欠けるため、実はあまり好んではいないのですが、残念な事に、その結婚式の余興はカラオケで、さらに選曲ミスが重なったこともあって、身内だけが盛り上がる有り様でした。
それを挽回してくれたのが、新婦側の友人余興です。我々と同じくカラオケでしたが、振り付けがあり、また歌詞も新郎新婦に向けた替え歌となっていました。歌詞の内容は、来賓にも見えるように手書きの歌詞カードを使って会場全体にアピール、内容も楽しく笑って見ている人がたくさんいた事を覚えています。
そして、歌が終わり、改めて新郎新婦にお祝いのメッセージを伝えた後に、極めつけのサプライズです。彼女たちがメッセージを伝え終わると、演歌の伴奏が始まり、その子たちが来賓席から手を引いて連れて来た方が2人。新郎側の父と新婦側の父です。曲名はちょっと忘れてしまいましたが、男同士でデュエットをする演歌らしく、サプライズを考えた子たちは実行するに当たり、新郎新婦に秘密でそれぞれの親御さんにCDと歌詞カードを持参して挨拶に行き、サプライズをお願いしたそうです。
もちろん、両家のお父様方は一人で練習をしていたのかもしれませんが、2人で合わせるデュエットはぶっつけ本番です。この2人が壇上に並んでマイクを持った時には会場全体も大盛り上がりで、親戚方々の方からは笑い声が、新郎新婦の友人や会社の関係者からは歓声が飛び、カメラを持って駆け付けて行った人も中には居ました。
歌い終わった後は、お父様方がガッチリ握手。盛り上がった観衆の中には立ち上がって拍手をする人が続出。「アンコール!」と叫ぶ人、「ピーッ!ピーッ!!」と口笛を鳴らす人と、最高のショータイムでした。
友人たちと集まって結婚式の話になるとき、必ず、あの日の余興で盛り上がった話が出てきます。そして、それに対して何とつまらない余興をしてしまったのかと、我々は後悔させられるのです。